尾張の山車まつり紀行

令和7年5月16日(金)名古屋市中区若宮祭本楽

福禄寿車が修理中のため、那古野神社への御輿渡御も行われないという少々寂しい若宮祭となりました。



尾張新次郎太鼓です




●神楽屋形太鼓(かぐらやかただいこ)

名古屋西部の農村部には、神楽(かぐら)と呼ばれる屋形が保存されています。神社などの修復といった特別な祭礼の際には、この屋形だけでなく、太鼓の音色や技も村々の間で競い合われました。
そのため、太鼓の叩き方や皮の張り方にも工夫が重ねられ、皮が破れる寸前まで固く張り、細く割った竹の桴(ばち)で叩きます。
これが神楽屋形太鼓で、大変甲高い音が鳴り響きます。その音色は、名古屋西部の農村における秋の豊作を象徴しています。



[動画]2025若宮祭本楽~尾張新次郎太鼓・神楽屋形太鼓



●尾張新次郎太鼓保存会(おわりしんじろうたいこほぞんかい)

流暢な神楽笛に合わせ、両膝をついた中腰の姿勢で、締太鼓(しめだいこ)と長胴太鼓(ながどうだいこ)を両手の桴で連打しつつ、巧みに回転させ、時には投げて打ち分ける曲太鼓(きょくだいこ)で知られています。
愛知県西部、尾張の地で発生し、その太鼓名である「新次郎」は、太鼓の音が消えかけた秋祭りの復活に生涯を捧げた西川新次郎(にしかわしんじろう)氏の名前に由来します。
この西川新次郎氏から手ほどきを受けた弟子たちが、昭和54年(1979年)に結成したのが「尾張新次郎太鼓保存会」です。



[動画]2025若宮祭本楽~尾張新次郎太鼓「しんぐるま」


福禄寿車の祭囃子